朝焼けの中、イキケを出発して一路南へ。砂漠の中の一本道をひたすら飛ばす。
ほとんど休憩を入れる事もなく、午後2時ごろ目的地サンペドロ・デ・アタカマに到着。牛次郎で来たときと同じ宿に行くが、チリは今、夏休みで個室は満室。仕方なく、宿に併設してあるキャンプ場でのテント泊になる。
そして予定どおり、この宿でリカさんと再会。とりあえず夕暮れに染まる「月の谷」を見ようと、二人乗りでサンペドロを後にする。「月の谷」はその名の通り、まるで月のような砂と岩の渓谷が広がる景勝地。20分ほどで到着できるはずだ。
・・・しかし15分後、いきなり我々はコケた。「月の谷」を通る道はダートなのだが、あるところでいきなり砂が深くなり、リア・タイヤが流れて、ありゃ、ありゃとバイクが振られて、そしてボテっと砂の中に落ちてしまった。砂なのでダメージはないが、二人とも砂まみれ。そして重いDRは砂の中にうまり、オンロード寄りのタイヤはグリップをしようとせず、ただ砂を掘り起こしてより深くバイクを埋まらせる。仕方なくバイクを横倒しにして、二人で砂の浅いところまで数メートルほど引っ張りださなければならなかった。
情けない。実は走っていてコケるのは、このツーリング中初めてだ(立ちゴケはあったが)。しかも、女の子を後ろに乗せてである。しかし、リカさんは「気にしないで」と肩をポンと叩いてくれた。彼女は8歳年下だが、どっちが大人だがよくわからない。リカさん、申し訳ない。
苦労の末、「月の谷」の深部に到着。ただし谷のどこが見どころかわからないので、ツアーで来ている人たちにくっついて回る。
一番の名所らしき砂丘は登るのに疲れたが、頂上からの夕陽は美しかった。日が落ちるまで、他のツアー客とともに頂上からの展望を満喫した。
暗くなってすぐサンペドロに戻った。そしてラーメンだけを軽く食べ、すぐに眠った。というのも明日はタティオ間欠泉群という所に行くツアーに参加するので、朝3時半起きなのだ。
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