旅の日記

ペルー・リマ編その2(2000年11月29日〜12月1日)

2000年11月29日(水) リマへまっしぐら(Ride straight to Lima)

 今日は朝からリマ目指してガンガン走る。海沿いの砂漠の中のパンアメリカン・ハイウェイを、南へ南へとひた走る。
 なにしろワンチャコ海岸から600キロもあるので、さぞかし骨が折れるだろうと思っていたが、午前中だけで半分の300キロを走ってしまった。心構えが違うだけで、結構がんばれるもんだ。天気もいいので、気分もいい。

 相変らず道沿いには多くのパトカーが止まっていたが、止められたのは1回だけだった。リマ以北の海岸線沿いは特に警察が多いと牛次郎の旅でわかったので、制限速度がガクンと落ちる町の入り口では特に気をつけて走る。

 道には変わった標識もあった。「タイヤを燃やすな」の標識。これはタイヤを燃やして道路を塞ぐ、「パロ」と呼ばれる交通ストライキをするな、ということだろう。なかなか見られない標識だ。

 夕方5時ごろ、リマ市街に差し掛かった。 人口700万人の南米でも屈指の大都会だが、前に来たときから1ヵ月しかたっていないので道は覚えており、目的地の民芸ギャラリー「ポコ・ア・ポコ」までは迷わずに行けた。
 店主の早内香苗さんたちは外出中だったが、私が着いてしばらくすると帰ってきて、無事再会が果たせた。日本に帰ると言っていた店員のユカリさんもまだ働いていた。帰国は取りやめになったらしい。

 やー、無事着いた。「ポコ・ア・ポコ」と併設の「ペンション・カンツータ」のきれいな部屋をあてがわれて、すっかりくつろぐ図々しいカズヒロだった。夜はカレーライス。やっぱり来て良かったなあ。
 「カンツータ」には他に建築家だという男性2人組の旅行者がいて、もう日本に帰るという彼らからインスタント味噌汁数食分、ポカリスエットの粉末一袋、そして薬品をたくさんいただいた。もういらないから捨てるところだったという。私にとっては宝の山、どうもありがとうございます。


本日の走行距離      582.3キロ(計26591キロ

出費                    60S    ガソリン
     3S  朝食(卵、パン)
     4S 昼食(メヌー=アルムエルソと同意語、ランチセットのこと)
計       67S(約2070円)
宿泊        「ポコ・ア・ポコ」内「ペンション・カンツータ」
インターネット    香苗さんち


2000年11月30日(木) 国立人類学考古学歴史学博物館(The national museum of anthropology)

 前回リマに来たときには香苗さんちのぬるま湯に浸り、観光はまったくしなかった。今回は1ヵ所ぐらいは見ておこうと、ペルー国立人類学考古学歴史学博物館(長いなあ!)に行くことにする。

 博物館は「ポコ・ア・ポコ」から歩いて30分ほどのところにあった。ペルーを代表する博物館と「地球の歩き方」には載っているが、案外小さくて俺ならすぐ見終わりそうだ。 ここでも学生証が役に立ち、入場料の10ソルは3.5ソルになった。
 博物館にはインカ文明以前の文明、文化の展示が多く、部屋は石像などの石類、織物、土器、金属などに分けられていた。これから行く、地上絵で有名なナスカ文化については専用の部屋があり、ミイラも展示されているはずだったが、残念ながら改築中で見られなかった。

 やっぱり私の興味を引いたのは石だった。モニュメントや石像、レリーフなど、特にパソコンの壁紙に使えそうなパターンのやつは念入りに写真に撮る。
 土器の部屋は流して見るが、数多くの皿や壷とともに、私の顔の面が展示されていた・・・似ているなあ。
 
  スペインに征服されてからの統治時代や、その後の独立運動に関する展示もあったが、私の心は全く動かず。フランシスコ・ピサロのふてぶてしい顔の肖像画はまだ興味を持って見られるが、その後の歴代の総督の肖像画や、使っていた机、服と言われてもねえ・・・。

 そんなこんなで博物館は2時間ほどで終了。近くの喫茶店でお茶をしたら、その店のおばさんが帰りのタクシーの値段交渉をしてくれた。
 スーパーで買物をしてから「ポコ・ア・ポコ」に戻ると、あと少しで30名の団体のお客さんが来るというので、急いで昼食をいただいて接客の手伝いをする。店のことは何もわからないが、適当に接客したらセーターが売れた。良かった良かった。最後の方はレジがてんてこまいになり、お金を預かるペルー人の店員とお客さんの通訳をした。30名の団体が来ると大変だが、売上も大変だ。

 夕方は「Paso!」の原稿書きをし、そして夕食は餃子とすじこだった。香苗さんちの餃子はとてもうまいが、何といってもすじこが私の心を震度8クラスで揺さぶった。口の中に広がる、あの濃厚な味と白米とのハーモニー。悦楽に浸るカズヒロだったのだ。すじこはペルーでは普通に手には入らず、漁船の船長をしている友達から分けてもらうのだそうだ。
 やはり香苗さんちの生活はたまらない。


本日の走行距離          0キロ(計26591キロ

出費                   3.5S    博物館入場料
     7S  ナスカ地上絵模様のトランプ
     4.5S  コーヒー、プリン
     4.5S  タクシー
     3.5S  輪ゴムセット
     5.4S  ヘアブラシ
     16.6S ジュース、米など食材
計         45S(約1390円)
宿泊        「ポコ・ア・ポコ」内「ペンション・カンツータ」
インターネット    香苗さんち


2000年12月1日(金) セーターを買う(Shopping at "Poco a Poco")

 「ポコ・ア・ポコ」にいると買物意欲が湧く。香苗さん手染めのアルパカ・セーターやセンスの良い民芸品は、何時間見ていても飽きない。以前来たときにもちょっと買ったのだが、今回もまた欲しくなってしまった。というわけで、今日は買物大会。

 買ったのはアルパカのセーター、帽子、マフラー、バッグ、ナスカ模様の写真立て、小さな石像のレプリカ。日本に送ってもらうようにしたので、送料込みで148米ドル。いやあ、買ったなあ。日本で着るのが楽しみだ。

  そして今日は前回もここで会った、クスコでナオツアーという旅行会社を営むナオコさんがお客さんを連れてやってきた。ナオコさんは「ポコ・ア・ポコ」のオーナー夫妻の写真を電送するよう日本の旅行会社に頼まれたらしく(ガイドブックか何かに使うらしい)、急きょ私のデジカメで撮影大会となった。とても良く撮れたので、私のHPでも使わせてもらうことにしよう。とても楽しそうな雰囲気でてるでしょ?だってここは楽しいんだもん。

 しかし香苗さんは明日、日本へ一時帰国するためにペルーを発つ。私もまだまだ先が長いので、明日おいとますることにしよう・・・。


本日の走行距離          0キロ(計26591キロ)

出費                 148US$  「ポコ・ア・ポコ」でお買物
計        148US$(約15980円)
宿泊        「ポコ・ア・ポコ」内「ペンション・カンツータ」
インターネット    香苗さんち