1999年12月1日(水) メキシコの恐るべき新法律(Entering Mexico)
今日は久々の越境。早起きしてモーテルを後にし、近くのガソリンスタンドで給油とタイヤに空気を入れる。さて、いよいよ国境に向かいます。 以下に、新しい悪法の詳細を記します。
車の価格や、バイクであることも関係なし。たとえば、94年式のベンツは600ドル、99年式の原付は800ドル。おいおい。メキシコから出国するときに戻ってくるそうだが、私たちのようにグアテマラに抜ける場合は、向こうの国境でちゃんと戻ってくるのか不安。しかも、カード払いの場合は以下のコミッションがかかる。当然、この分は戻ってこない。 カード払いのコミッション
トラベラーズチェックは使えそうな雰囲気でない。(未確認) この他に、通常の書類作成代15ドル+税15%が必要。 しかし、しかしである。カード払いだと、全てがペソ払いになっていた。ということは、戻ってくるとき(メキシコを出るとき)に、ペソの現金がゴソっと戻ってくることになる。そんな時にペソはいらん、ドルにしなさい。しかし時すでに遅し。今思えば、無理してでも待っている間にATMを探してドルの現金で払えばよかった。でも、米ドルでデポジットしても、ペソで戻ってくるというケースも多いに考えられるが。 ペルミソの有効期間は5ヵ月。必要なものはパスポートと登録証、ツーリストカード、クレジットカードのそれぞれのコピー。コピー屋は税関の裏にあるが、割高。 (12月10日追加 この法律は苦情殺到のため、中止になったそうです) さて、気を取りなおしていざ出発。有料の一号線を南下する。エンセナーダの町まで料金所が3箇所あったが、最後の料金所のおじさんがバイクからガソリンが漏れてるよ、と教えてくれた。見ると、なるほど結構な勢いでガソリンがたれている。こりゃ危険、道路脇に停めて原因を究明。このまえ換えたガソリンフィルターあたりかなと思っていたが、右側のキャブのドレンホースから漏っている。一瞬ドキっとしたが、ドレンスクリューの不具合のようだ。一度抜いて閉めなおしたら無事止った。よかったよかった。 それにしても、海から吹く風が寒い。震えながらの修理を終えると、もう日も傾いていた。今日はエンセナーダの町で泊まる事に。地球の歩き方に載っていた、Motel Km103へ。日本に住んでいたことのあるスタッフが日本語で対応してくれるとあったが、日本語はおろか英語もダメだった。スペイン語の単語2、3と身振り手振りでチェックインする。 昼食もまだだったので、モーテルの前のレストランへ。中の様子が全然見えず、ちょっとチャレンジだったが、安くてとてもうまかった。ビールも飲んで、もう最高。 今日は色々あって、距離が稼げなかった。明日は走るぞ〜。 本日の走行距離 112.4キロ(計12826.2キロ) |
朝から南下を始める。エンセナーダの町から出るのに道に迷い、住宅地の中をさまよったが、未舗装の急な坂道のアップダウンで緊張した。昨日の有料道路はエンセナーダの町で終わり、ここからは片側一車線の細い道。一生懸命走るが、結構寒い。途中SanQuintinという町のレストランに入る。昨日のレストランが安かったので、調子に乗って町で一番キレイそうなところに入ったら、結構いい値段だった。難しいなあ。 本日の走行距離 387.6キロ(計13213.8キロ) |
もう3日になってしまった。私の誕生日、12月4日を半島南端のロスカボスで過ごすという野望の実現のため、先を急がねばならない。朝6時半という、私たちにとって驚異的な時間に起きてひたすら走る。 本日の走行距離 642.9キロ(計13856.7キロ) |
今日も朝早くから走る。道は平地がしばらく続き、たまにカーブのきつい山道となる。山道になると、カーブの度に十字架が置いてあり、花が添えられていたりする。メキシコの皆様、もっと安全運転を心がけるように。 昼食をラパスの中華料理屋で取り、午後3時ごろサンホセ・デル・カボに到着。いやあ、長かったあ。日本の本州くらいの長さはあった。 サンホセ・デル・カボは空気が湿っていて、ヤシの木が多く、南国情緒ただよう静かなリゾート地。30キロほど西のカボ・サン・ルーカスの方がもっと華やかな観光地だが、そこはあまりにもアメリカナイズされ、ホテルの相場も高いと言うのでここでゆっくりすることに。 町の中心にある広場にバイクを停めると、デリアンという白人の中年男(しかし、かなりカッコいい)が声をかけてきた。安くていいホテルを紹介してくれるというのでついていくと、ユカという男のホテルに案内してくれた。その後町のホテルを何軒か見たが、ユカのホテルが快適そうでバイクも中庭に停められるので、二泊の予定でチェックイン。 夜は1個7N$のトマレを食べて28回目の誕生日を祝ったあと、部屋でデリアンとビールを飲みながら話した。彼は昔やり手のビジネスマンだったが、家庭を顧みず仕事に没頭したため、愛する妻と子供は彼のもとを去っていってしまったらしい。そのショックから彼は旅に出、もう2年ほどラテンアメリカを回っているらしい。そのうち1年はバハ半島だけで過ごしたというから、よほどバハが気に入ったのだろう。今はロマンス小説の作家をしていて、私たちの部屋の上にある、ベランダみたいな屋根だけある場所に住んでいる。現在執筆中の作品は自叙伝風のものだが、その本をハッピーエンドで終わらせるために「幸せ」を探して旅を続けている。イチイチ言うことがカッコいいが、本当にカッコいいので仕方ない。 明日はデリアンに教えてもらったインターネットカフェに行って、ホームページをアップロードする予定だ。 本日の走行距離 547.5キロ(計14404.2キロ) 出費 62N$ ガス 100N$ 昼食(中華) 70$ ホテル二泊分 14N$ トマレ2個 155N$ ビール(スーパー) 計 331N$、70$ 宿泊 Yuca's Senor Manana 「久美子の言わせて!」 今日は久しぶりにうんこが出た。バハ・カリフォルニアを走っていると途中に程よいトイレが無い。ガソリンスタンドでもあまりキレイじゃないし、かといって「のうんこ」はまだ勘弁して!なのでキレイで安全かつ清潔であるモーテルでするのが望ましい。日頃から便秘症である私はそういえば最近いつしたっけ?と忘れてしまう。お姉ちゃんが洸太郎(甥)が生まれてから珍しく3日坊主で終わらず欠かさずこうたろう日記をつけている。それには1日の行動やうんこの回数など細かく書いているのを見て、旅に出たら私もつけようと思っていた。時々忘れてしまうが、気をつけて忘れずにつけているので今日も早めにマークしようと思って手帳に「う」と記入したとたん、12月4日?って、そうだ今日はカズの誕生日だあ。とはっと思い出し「誕生日おめでとう!」といった。カズは、「うんこで気づく旦那の誕生日…」と淋しそうに言った。まあいいじゃないの、思い出したんだから。堅いこと言うな。ともかくおめでとうなのだ。しーっしっし。 |
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