旅の日記アメリカ・アナハイム お留守番編（１９９９年１１月１１〜２１日）
旅の日記
1999年11月11日（木） 久美子、帰国する(Kumiko goes home)
あれはラスベガスあたりだったと思う。久美子がいきなり「日本に帰ろうかな」と言い出したのは。11月20日頃に友達の結婚式があるので、安く航空券が手にはいれば一時帰国したいというのだ。とりあえずロスまで行って航空券の相場を調べるまでは保留、となっていたが、先日ロスのＨＩＳダウンタウン店でロス〜成田往復航空券（マレーシア航空）を３９９ドルで購入し、日本への帰国が決定した。最近買い物に勤しんでいたのは、日本の家族へのおみやげや、結婚式で着るドレスを買うためだったのだ。久美子を待っているのもヒマだし、その間の滞在費と航空券代があまり変わらないので私も帰ろうかな、と一瞬考えたが日本男児、一度故郷を後にしたら簡単に帰ってはなりません。久美子がロスに戻ってくる22日まで一人でお留守番です。 と言うわけで、今日は久美子が帰国する日。渋滞を予想して早めにモーテルを出発したが、順調に進んでかなり早めに空港に到着。空港には大勢の日本人がいて、そして多くの日本食屋があった。腹が減っていたので食べたかったが、高いので我慢。久美子を見送り、帰りにハリウッドに寄る。ひさびさにチャイニーズシアターを見た。しばらくブラブラした後モーテルに帰り、たまっていた日記をつける。ホームページのリニューアルもしたいし、連載の原稿も書かなくては、で結構やることが多い。退屈せずに22日まで過ごせそうだ。 本日の走行距離 １５６．３キロ（計１１１９６．８キロ） 出費 ４．１０＄ 昼食（マクドナルド） ３．２２＄ アーマオール 計 ７．３２＄ 宿泊 Anaheim Lodge |
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留守番一日目。朝一番で５号線沿いのバイク屋へ行く。ここには昨日訪れ、先日買ったリアタイヤの交換を朝１０時にしてもらう約束をしていた。ところが行って見ると、昨日話したメカニックのお兄さんが「気分が悪い」と言って休んだらしい。刺青だらけのタフそうな男だったのに、気分が悪いだけで客との約束をすっぽかすとは、小学生か。 仕方ないので町をうろうろしているとカワサキ系のバイク屋を発見。聞いてみると、工賃がさっきの店より安い。しかも今すぐやってくれるという。災い転じて福となす、なのだ。タイヤ交換の後はエアコンプレッサーを借りてエアクリーナーを掃除したが、あまり汚れていなかった。 昼寝をしたあと、中華料理屋へ飯を食いに。フォーチューンクッキーの中身は「勇気を持って新しいものにチャレンジしなさい」だった。いつになったら久美子並みの良いおみくじがでるのか。 モーテルへ帰るとテレビでモーガンフリーマン、ブラッドピットの「セブン」がやっていた。監督の名前に見覚えがあると思ったら、カーソンシティで見た「ファイトクラブ」の監督だった。なるほど、映像美が似ているなあ。 映画の後はコロナビールにライムを浮かべ飲み、一人さみしく眠るのであった。 本日の走行距離 ８２キロ（計１１２７８．８キロ） 出費 ４３．９６＄ タイヤ交換工賃、パンク防止剤２本 ５．５８＄ 昼食（中華） ３．１２＄ コロナビール、ライム３個 計 ５２．６６＄ 宿泊 Anaheim Lodge |
 今日は意を決し、先延ばしにしていたバルブクリアランスの調整を行った。わがＤＲは全身がカウルに包まれているため、整備性が悪くて面倒なのだ。プラグの抜くのにタンクを外さなきゃならないし。モーテルの部屋の前にバイクを停め、カウルとタンクを外し、丸裸にする。こうすると情けないなあ。吸気バルブ、排気バルブともやはり若干「あそび」が広がっていた。規定値に戻してやる。ついでにプラグとガソリンフィルターも交換した。まだ使えそうだったが。 ２時間ほどで作業終了。昼食を兼ねてテスト走行をすると、エンジン音が小さくなって高回転までストレスなく回るようになった。私のインチキ整備がここまで効果を現すとは珍しい。向かった先は「吉野家ＵＳＡ」。安くておいしい牛丼を食べる。 夜はホームページをちきちきと更新。ジェフにお願いされていた、日記のタイトルに英語を加えるのと、朝日ニュースターの飛田さんからリクエストのあった、宿泊先の名前を明記するのを行った。お二人とも、お待たせしました。（Ｇｅｏｆｆ，Ｅｒｉｃ，Ｉ ａｄｄｅｄ ｔｈｅ Ｅｎｇｌｉｓｈｅｘｐｌａｎａｔｉｏｎｓ ｔｏ my ｄｉａｒｉｅｓ ａｔ ｌａｓｔ．Ｓｏｒｒｙ ｆｏr ｋｅｐｔ ｙｏｕ ｇｕｙｓ ｗａｉｔｉｎｇ） 本日の走行距離 ９５．９キロ（計１１３７４．７キロ、プラグ交換1回目） 出費 １９．３８＄ 南米の地図２種 ３．５０＄ 昼食（牛丼） ７．３１＄ ジュース、水、電池 計 ３０．１９＄ 宿泊 Anaheim Lodge |
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今日は目覚まし時計なしで珍しく早く目が覚めた。よし、今日はホームページのリニューアルを行おう、と思った。「旅の装備」のページはいまだに準備中だし、フロントページのデザインも、もっとコンパクトにまとめたい。 午前１０時に作業開始。途中ハラが減ったのでパンなんぞをかじったり、トイレへ行ったりしたが、あまりの空腹に耐えられなくなる夜の１０時までパソコンに向かってしまった。天気の良い日曜日に、なんて健康的。 いまさらバイクに乗るのも面倒くさいので、２件隣のデニーズで夕食というか、この日最初で最後のまともな飯を食べる。そして、ふと思った。旅に出てからバイクに乗っている時間とパソコンに向かっている時間、どっちが多いのだろうか。よく考えてみればやっぱりバイクに乗っている時間の方が多いのだが、分からなくなるほどパソコンもやっている。これじゃ何しにきたか分からん。久美子、早く戻って来い。メキシコ行くぞ。 本日の走行距離 ０キロ（計１１３７４．７キロ） 出費 １０＄ 夕食（デニーズ、カード） ２．５８＄ ビール 計 １２．５８＄ 宿泊 Anaheim Lodge |
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今日は映画を見ることに。近くのモールに映画館を発見し、午後５時までのマチネは５ドルであることをチェックしていたのだ。 アメリカの映画館は一つの建物の中に複数劇場があり、同時に数種類の映画をやっていることが多い（渋谷のシネタワーみたいなヤツね）。この劇場で私の心をくすぐったのは「ライト・イット・アップ」という、劣悪な教育環境下にあるニューヨークの高校生たちが人質を取り、警察を相手に学校に立てこもる、という映画。これはカーソンシティで「ファイトクラブ」を見たときに予告編を見て、面白そうだなあ、と思っていたのだ。学生時代、教師に対して子羊のように従順だった私は、こういうのあこがれるのよね。「金八先生」で言えば、「加藤」的なセチュエーション。多いに期待は膨らむ。 そして２時間が過ぎた。感想は、いやあ映画の予告編ってうまく作っているなあ、って感じ。あまり面白くなかったのはトイレを我慢していたからじゃないと思う。なんか、感動モノの割にはグッと来ない。やっぱ警官が生徒を逮捕する時には、中島みゆきがかからないと。 モーテルに帰り、一人さみしくスーパーで買ってきた夕食を食べる。留守番４日目にして早くもやることが無い。ヒマだ〜。 本日の走行距離 ２５キロ（計１１３９９．７キロ） 出費 ３．４０＄ 昼食（マクドナルド） ５＄ 映画 ６．１４＄ 夕食（スーパー） 計 １４．５４＄ 宿泊 Anaheim Lodge |
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今日は海を見に行った。人間、孤独になったら海に行って「バカヤロー」と叫べば良いのだ。モーテルの前の通りは「ビーチ通り」。その名のとおり南へまっすぐ行けば、青空のもとに広がる太平洋、白い砂浜なのだ。 本日の走行距離 ８８．９キロ（計１１４８８．６キロ） |
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近々、プロバイダーがニフティに変わることになった。この二日間は、それに向けての準備や、テレビを見て過ごした。スペアのモデムカードとＬＡＮカードが欲しくなったので何軒かパソコン屋を巡ったが、まだ買っていない。大手のオフィス用品屋でモデムカードが４９ドルで売られていたので買おうとすると、品切れだという（展示は箱だけだった）。一番近くの同じチェーンの店では３６ドルで売っていたが、やはり品切れだという。その後、同じチェーンの店を２軒まわったが、２軒とも９９ドルだった。何じゃそら。アメリカではこういうことがままある。マクドナルドでもキャンペーンの内容や料金が店によって違う。店ごとの権限が大きいってことですかね。 二日間の走行距離 １６２．６キロ（計１１６５１．２キロ） |
1999年11月19日（金） 再び朝日のオフィスへ (Visiting Asahi's office again)
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今日は朝日新聞インターナショナル社のオフィスを再び訪れ、プリンターを使わせてもらった。印刷したのは、あまり大きな声では言えないがニセの免許証。中南米の悪徳警官に取り上げられてもいいように、本物っぽいニセ国際免許証をつくっておいた方が良いと、バイク世界一周を果たした河上ご夫妻に聞いていたのだ。 本日の走行距離 １１１キロ（計１１７６２．２キロ） |
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この二日はパソコンばっかりやっていた。ニフティのアドレスへのホームページの引越しや、ニフティが提携するＧＲＩＣのアクセスポイントへの接続実験を行った。 明日はいよいよ久美子が帰ってくる。お留守番の日々、長かった〜。でも、しようと思っていたスペイン語の勉強が全然だ。これからやらねば。ではみなさん、アスタマニャーナ。 二日間の走行距離 ０キロ（計１１７６２．２キロ） |
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バイクに乗り始めた瞬間、空を雲が覆いはじめた。海に着いたころには鉛色になっていた。砂浜にはほとんど人がいなかった。桟橋があったので先までいくと、ビュービュー風が吹き荒れ、波はうねり、変なオヤジが釣りをしていた。しつこいほど「ウチにはトイレはありません」といくつも看板を出しているバーガー屋があった。ロスだというのに、八代亜紀が聞こえてきそうだった。