午前中に日本領事館に行き、実家から送ってもらったパソコンソフトのCDを受け取ってから、日本への航空券を買う平野君につきあって旅行会社を回った。バイクをアテネに置いてどこかへ飛ぶことになると思うが、その行き先はまだ決めていない。まずは各方面への航空券の相場を知りたいのだ。
いろいろ調べた結果・・・ブラジルのリオ往復230,000ドラクマ(72000円)、エジプトのカイロ片道62000ドラクマ(20000円)、エジプトストップオーバーでバンコク往復185000ドラクマ(58000円)。ちなみに全てアテネ発着で、平野君の買った日本への片道は140000ドラクマ(44000円)だった。あ、インドへの相場を調べるのを忘れた。
さ〜て、どうしようか?日頃の八方美人ぶりのおかげで、世界各地から「こっちに来なさい」というメールが来ている。・・・ちょっと考えよう。
さて、今日は平野君の23回目の誕生日だ。だからというわけではないが、今日はステーキをガツンと食おう!ということになった。
「現代のアゴラ」に行き、適当な安い肉を見つけて「1キロくれ」と言ったら、お兄さんは「はいよ!」と肉をミンチの機械に放り込み、「あっ!やめて!」という悲痛な叫びの届く前にひき肉にしてしまった。日本じゃステーキに値する肉だが、ここではミンチ用にしかならないらしい。
気をとりなおし、今度はどう見たってステーキ用のTボーン肉1400グラムを購入。平野君、トシヤス君、そして私の3人で割って一人約300円。日本じゃいくら取られるだろう?
1.5リットル400円の安ワインにボチャン!と漬け込んで、大型ガスコンロのゴーッ!という火でジューッ!と焼き、ガツン!と食べたらドカン!と美味かった。やっぱりステーキにはダイナミズムが必要なのだ。
そのあとは3人で夜のアクロポリスに行ってみた。ライトアップは確かにきれいだったが、肝心のパルテノン神殿がアングルの関係でよく見られなかった。すでに門は閉まっている時間なので、丘の周辺から見上げるしかないのだ。
ただ、入場口の反対側にある小高い岩山からアテネの夜景が見られた。街の規模のわりには灯りが少なく、日本でいえば郊外の住宅地のような夜景だった。
冷たい岩肌になにか転がっていると思ったら、なんと寝袋で寝ている人がいた。トシヤス君によると、この前もいたらしい。
旅行者のわりには荷物が少ないし、ホームレスでもなさそうだし・・・。こんな岩の上に直接寝るのなら、土の上で寝た方がよっぽど快適だと思うのだが、きっと彼には彼なりの理由があるのだろう。精神的なこととか・・・?
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