ステファンとエバと別れる朝がきた。
しかし、あまりしんみりはしない。なぜって彼らは大の日本びいきで、かなり高い確率で私に会いに日本に来るからだ。・・・私が日本に帰ったらどこに住むか知らないが、海外の友人を呼んで、くつろいでもらえるくらいの所に住めたらいいな・・・。
彼らは午前9時前には家を出るので、それより早く出発する。すると朝早く出たのとアウトバーンのおかげで、午前10時すぎにはニュルンベルグから約200キロ西のサービスエリアに着いた。
これからルクセンブルグ、ベルギー、オランダと行く予定だが、今日はちょっと先のハイデルベルグで泊まろう。古い学園都市で美しいらしい・・・。
ステファンからもらったバナナを食べながら考えていたら、自らのバナナを出したくなった(便意ってことよ。バナナって、そっちじゃないよ。そんなに大きくないよ)。サービスエリアのトイレに行ってスッキリし、水を流したらビックリ!水のタンクの中央から「ウィーン」とアームが伸びてきて、回転をはじめた便座に消毒液をかけているのだ!すげえ!でも、ウォッシュレットの方がはるかに意味があると思う・・・。俺のケツって、そんなに不潔かい?
ハイデルベルグに到着し、イタリアのベネチアで泊まったのと同じ系列のキャンプ場にチェックインする。ベネチアでもらったパンフレットがあるので一割引きになるが、もともとの値段も良心的だ。テントを張り、さっそく街に出てみる。
ハイデルベルグは緑色のネッカー川に面した古都。ドイツで一番古い大学がある学園都市でもあり、かのゲーテゆかりの地とか。人気の観光地でもあるので、ハイシーズンの今はかなりの混雑だ。中国人、韓国人、日本人のアジア系の団体客が目立ち、合計するとかなりの割合になる。中世の街並みだが、ちょっとしたミニ・アジアだ。
風情ある街並みの散策を満喫して帰っても、まだ陽は高かった。昼寝をしてからゆっくりと日記を打ち、ボルドーから流れてきた安ワインを飲んで寝る。人の家にいるのもいいけど、一人もまた、落ち着く。
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