旅の日記

チリ・ビーニャデルマル編その3(2001年1月20〜22日)

2001年1月20日(土) ロペス邸の夕べ(Dinner at Lopez family)

 今夜もロペス邸にお呼ばれ。
 夜8時に来いというので行ったら、彼らの時計が8時ちょうどになった瞬間に私が到着したらしい。「日本人はなんて時間に正確なんだ」と驚異の目で見られた。いや、偶然だって。

 夕食は何かなーと思っていたら、まだ作り始めたところだった。大量のトウモロコシをすりつぶし、ミルクやバター、タマネギ、砂糖などを加えて火にかけてかき回しているので、とりあえずその作業を手伝った。
 何を作っているか聞くと「パステル・デ・チョクロ」、つまりトウモロコシのパイだそうだ。しかしこれは明日の昼食用、今夜は奥さんのつくる貝料理だそうだ。隣をみると、なるほど、奥さんが貝にバターとチーズを落としてオーブンで焼いていた。

 結局、夕食が始まったのは夜10時半だった。おそるべし、チリ時間。しかし貝のバター/チーズ焼きはおいしく、ワインが進んだ。この夜は土曜日ということもあってロペス家のメンバーが勢ぞろい、小さな子供も3人いて大変な賑わいだった。
 帰り際、ちょっと酔っていたので「飲酒運転の取り締まりは厳しいか」と聞いたところ、ロペスのオヤジはニヤッと笑い、「そこの義理の息子は警察署の幹部だ。心配するな」と言った。その義理の息子と帰る方面が一緒だったので、車で先導してもらって帰る。彼もたらふくワインを飲んでいたが、車を飛ばすこと、飛ばすこと・・・。 こっちの酔いが冷めるほどヒヤヒヤしてしまった。

 明日もトウモロコシ・パイを食べにロペス邸に来なければ・・・。


本日の走行距離       33キロ(計31986.4キロ)

出費                  1269P   ワイン
   500P  インターネット
計       1769P(約350

宿泊         汐見荘
インターネット Cafe Alavista


2001年1月21日(日) ロペス邸のプール(Swimming pool of Lopez family)

 ロペス家はけっこう潤っている。家はデカイし車はきれい、広い庭には小さなプールがある。
 今日は日曜日、昼過ぎにおじゃますると長男のマルコがプールを清掃中だった。トウモロコシ・パイがオーブンで焼きあがるまで、マルコの水着を借りて一泳ぎする。マルコには9歳の長男がいるが、この日はマルコの元・妻とともに遊びにきていた。マシンガンのように巨大な水鉄砲が2丁あったので、彼と銃撃戦を演じた。

 後で聞いた話によると、最近マルコは別れた妻と仲が大変よろしく、再婚するかもしれないという。確かに元・妻と息子と一緒にいると大変楽しいそうで、幸せな家族そのものだ。カトリック国のチリでは離婚も大変だったろうに、なんで離婚したんだろう?
 日差しは大変強いが風が少し涼しく、30分もプールに入っていると寒くなってきた。早めに上がり、日光浴をしながらパイを待つ。

 待つことさらに30分、パイが焼きあがったというのでダイニングに向かう。
 果たしてそのパイとは・・・。器を蓋のように覆ったコーン地がふっくらと焼きあがり、香ばしいニオイがする。この器の底には牛肉のひき肉を炒めたものが敷かれており、その上に煮たチキンがデーンとのっている。さらにその上からコーンをつぶしたものにミルクや砂糖などを加えた、昨日の生地を被せているのだ。
 さて、味の方は・・・甘〜い!生地にたっぷりと砂糖が入っているので、めちゃめちゃ甘いのだ。しかしパイの底からはひき肉と鶏肉が発掘される。この肉と砂糖との組み合わせが、イチマチ日本人には理解できない。みんなを見ると、さらに上から砂糖をふりかけて食べていた。マズくはないんだけど、ミョーな味。
 さらに生地が大変重く、すぐに腹が膨れる。一人前1キロって感じ。とても全部は食べきれなかった。

 めちゃめちゃ腹が膨れた。眠くなったので、居間のソファーでしばらくシエスタをいただく。その間、みんなはまたプールに入っていた。
 起きたら夕方になっていたので、みんなに別れを告げてロペス邸を後にした。出発するとき、また店に顔を出す事を約束する。

 帰りに大きなショッピングセンターへ寄り、エンジンオイルを買った。まだ交換時期ではないが、この先南下すると良いオイルが手には入らなそうな気がするので買っておこうと思ったのだ。ちなみにこのセンター内にある巨大なスーパーはレジが74台もあり、何でも売っていた。


本日の走行距離       31.2キロ(計32017.6キロ)

出費                 17944P   エンジンオイル、食材
計       17944P(約3530

宿泊         汐見荘


2001年1月22日(月) 待ち人来らず(My friends don't arrive)

 いつものようにカフェへ行ってメールをチェックすると、汐見荘で私が到着を待っていた二人の旅人からメールが来ていた。
  1人はチチカカ湖で一緒に年越しを過ごし、サンペドロ・デ・アタカマで再会したアキラさん。しかし、彼は勢い余ってビーニャやサンチャゴを通り過ごし、バスで900キロ南のプエルト・モンへ行ってしまったとのこと。
 そしてもう1人はブラジル駐在員の奥さん、ギュウちゃん。サンパウロで初めて会い、その後エクアドルのキトで再会を果たした。彼女は今回パタゴニアを見るために1月上旬に下ってきたが、ブラジルへの帰り際、汐見荘に立ち寄るというので待ち合わせをしていたのだ。しかし残念ながらギュウちゃんは体調を崩し、サンチャゴからまっすぐブラジルに戻るという。あらら、これじゃ汐見荘にいつまでいても意味はない。

 急きょ出発を明日に決め、洗濯や買物など準備を始める。沈没しかけていたので食料などがたまってしまった。必要な物だけを持っていき、いらないものはいる人に残して行くことにする。
 旅立ちはいつもあわただしいなあ。


本日の走行距離          0キロ(計32017.6キロ)

出費                  2023P   洗剤などスーパーで買物
   400P  インターネット
   23730P  汐見荘7泊分
計       26153P(約5140
宿泊         汐見荘
インターネット Cafe Alavista