ドライバーは午前3時半に起こすと言ったが、実際は午前4時半だった。宿泊所のベッドは埃と砂まみれで、トイレなどは電気もなく、便器もどこにあるのかわからない状態だったが、それでも大分疲れが取れた。
チリ目指して走り出すと、やがて空が白みはじめてきた。そして陽が上がり、真っ青な空の下、朝日を浴びながらハイラックスは悪路を走り続けた。
午前9時ごろ、行きに車を乗り換えたラグナ・ブランカの基地に無事到着。すでにこれからウユニに向かう客が朝食を取っており、われわれを乗せてきたドライバーもこの足で客を乗せ、とんぼ帰りらしい。きつい仕事だなあ。
我々も基地で朝食を取り、やはり大型のバスに乗り換えてチリとの国境に向かう。行きと同じ小屋でボリビアの出国手続きを済ませ、国境を越えると、やがてバスはサンペドロへ向かう舗装路に出た。3日ぶりの舗装路、バスの運転手は「ようこそ、文明社会へ」と言ってみんなを笑わせた。
サンペドロに着くと、バスはチリ側のイミグレーション・オフィスに向かった。出国の際は荷物検査など無かったが、さすがにコカインの一大産地であるボリビアからの入国となるとそうはいかない。乗客は一列に並ばされ、荷物の簡単な検査を受けた。
その後バスは町のツアー会社に向かったが、途中で我々の宿の前を通ったので、そこで降ろしてもらう。これで本当に3泊3日半のツアーは終了した。高山病などに見まわれ、シャワーも浴びれず、食事も乏しかったが、それでもウユニ塩湖は最高だった。まちがいなくペルーのマチュピチュ、ブラジル(&アルゼンチン)のイグアスの滝、ベネズエラのギアナ高地、そして南部パタゴニアと並ぶ、南米のマストプレイスだ。今度バイクで下りてくるときに天候が合えば、ぜひまた行こう。
宿に着いてまずしたことは、4日ぶりのシャワーと洗濯。体、服ともに埃だらけだった。 すっきりした後は、昼寝を挟んで日記。3日半で撮ったデジタル写真は実に197枚。写真を選ぶだけで大変だった。
エクアドルに帰るまであまり時間の余裕は無いが、あまりにも疲れたので、明日もここに泊まる予定だ。
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