目が覚めると、すでに牛次郎はサンタエレナ・デ・ウアイレンの町のブラジル領事館の前にいた。もうウメさんの運転で移動していたのだ。 |
出費 40000B ブラジルビザ代 |
「久美子の言わせて!」 なんかNYといったらすっごく古いワインを紙袋に入れて持って、人にわざとぶつかって 「高いワインなんだぞ!金払え」とぼったくり強盗がたくさんいるイメージがあったけど、そんな奴はもういないし、街もとってもきれいで、きれいなお洋服屋さんとかカフェレストランがたくさんある。 夜のセントラルパークなんていったら「やぁー」って感じで怖いイメージだったけど、セントラルパークの向いに建ってたホテルは夜中に皆でタバコを吸いに出てたけど何もなかった(もちろん複数でしかも敷地外) 。中では何が行なわれているのやら・・・。メキシコ同様自分が持っているイメージなんてまず行って見なきゃだめなのだ。 なかなか行けないけどね。NYではほとんど観光らしい観光はしていないが、職業病というかミュージカルを観てやろう!と普段はチケットなんか買わないのに率先して観に行った。でもまさか自分がミュージカルを観てがんがん泣くとは思わなかった。ミュージカルは心が病んでいるときに みてはいけません。ぐっときてボロボロと涙がこぼれてしまった。なのでたまにはいいミュージカルをみるべし! |
今日、今までで最大の、そしておそらくこれからの旅でもこれを上回る出来事は無いだろう、というハプニングが起きた。とても写真を撮れる状況ではなかったので映像は無いが、できるだけ詳しくその状況を説明しよう。 |
出費 なし |
昨日は大変なハプニングに見まわれたが、今日は遅れを取り戻さねば。 しかし朝、エンジンをかけようとするが、なぜかかからなかった。警察官数名に手伝ってもらい、押しがけして出発する。 カラカライの町を出て12キロ南の川を渡り、さらに40分ほど進むと、昨日の事故現場に着いた。すでに警察官が来て調査をしているところで、我々が着くと同じにレッカー車も到着し、事故車を路肩から道路へ引っ張り上げていた。車はほぼ燃え尽き、どこのメーカーの、どこのモデルかも識別できないほど変形している。この事故で、3人のうち2人が助かったのが奇跡と思えるほどだ。 牛次郎から降り、事故現場を良く見る。事故車は我々とは反対、南からカラカライ目指して北上して来て、ここの、やたらに長い直線で事故を起こした。ブラジルは右側通行だが、ブレーキの跡は左側の路肩のすぐ外に残っており、反対側の車線を越えて路肩に落ちたことが分かる。路肩に落ちはじめたあたりから破片が散らばっており、草木は2、30メートルに渡ってなぎ倒されている。おそらく、何回か回転したのだろう。140キロか、160キロか、すごいスピードで走っていたに違いない。助かった、例の運転手は穴にハンドルを取られたと言っていたが、どこをみても穴はおろか、ちょっとした段差も無い。居眠りか、よそ見運転ではなかったのだろうか。いずれにしても、自分の運転で愛する妻を失ったのだ。やりきれないだろう。 いつまでも事故の事を考えても仕方が無い。我々は現場を後にし、南下を再開した。 昼過ぎ、再び赤道を越える。道の脇にちょっとしたモニュメントがあり、記念写真を撮る。しかし、エクアドルと同様、ここでも赤道は黄色い線で描かれていた。何でだろう?ちなみに、右の写真では牛次郎の左半分が北半球、右半分が南半球にあることになる。 ウメさんと交代交代で運転してひたすら進むと、いかにもアマゾン地帯、というようなうっそうとしたジャングルになった。激しく振った雨が窪地にたまり、一時的な池や湖を作っている。景色がそれらに反射して、とても美しいのだ。1回、無理してマナウスまで行っても夜遅くなるだけなので、ジャングルで野営しようと、道路脇のジャングルへ牛次郎を入れてみた。しかし外に出た瞬間、ウメ夫妻は仲良く足を巨大なアリに噛まれて悲鳴をあげるわ、マラリアを媒介するハマダラ蚊は寄って来るわで、野営をあきらめる。やはりジャングルは甘くないのだ。 結局、夜もそのまま走りつづけ、マナウスを目指す。今日は七夕なので途中で車を停め、夜空を見上げると、天の川こそ見えなかったが、すごい量の星が見えた。 夜9時ごろ、マナウス到着。アマゾン河の大きな支流、ネグロ川に面した、ジャングルの中の大都市だ。安宿街を探すが、どこも連れこみ宿で雰囲気が悪い。そういえば、あたりは娼婦ばかりが目立つ。そのうち時間も遅くなってしまったので、宿は明日探すとして、今夜はまたガソリンスタンドで寝かせてもらうことにした。 何だかんだ言って、マナウスまでの道はそんなにひどくなかったので、ベネズエラから3日で来てしまった。私はここでいったん牛次郎と別れ、日本へ一時帰国する。明日から、そのチケットを探さねば。 |
出費 2R ビール |
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