さあ、カルタヘナも満喫したし、今日はベネズエラの国境付近まで行こう。明日国境を越えれば、明後日には首都カラカスに着けるだろう。 |
出費 12000P カルタヘナのホテル代(2泊分) |
荷物もあったので牛次郎の中で4人寝るの狭そうに思えたが、以外と快適だった。ただ、窓を猪飼さんの蚊帳で覆っていたにもかかわらず、数匹の蚊が侵入してきて、ウメさんを除くみんなを刺しまくった。ウメさんは特異体質なのか、血がまずいのか、なぜか蚊には刺されない。とてもうらやましいのだ。明け方にはあまりの蚊の多さにウメさん以外の3人は目を覚まし、車内の蚊を退治にかかった。蚊取り線香をたいたり、飛んでいる蚊をつぶしたりしたが、5、6匹はいて、どれもたっぷりと血を吸っていた。このあたりはマラリアの危険はそんなに無いが、デング熱はあるらしい。蚊の皆様、血が欲しいならあげるけど、かゆくしたり、病気を持ってくるのだけはカンベンして! 朝は予想通り、早くから車内が暑くなって目が覚めた。 とにかく牛次郎を直さねばならないので、ウメさんと2人でバスに乗ってバランキージャの街へ行く。 バランキージャは、最近ラテンアメリカを訪れる旅行者たちを虜にしている女性歌手、シャキーラの出身地だ。私もご多分に漏れず彼女にはメロメロなのだが、まさかこういう形で訪れるとは。 バスに乗ってバランキージャを目指している時、遠くに新市街らしきビル群が見えたが、自動車修理屋は貧民街の近くに集中することが多い。バランキージャでも市場の近くのガラが悪いところに集まっていた。きっとシャキーラの出身の家はここらには無い。もっと山の手なんだろう。 バスの車掌に教えてもらった電気系専門の修理工を訪ね、さっそく牛次郎の所まで一緒に来てもらう。症状を聞き、エンジンを見たあと、修理工は一回自分の工場まで戻って別のバッテリーを取ってきた。このバッテリーが無くなるまでは牛次郎は走れるわけで、急いで彼の工場へと向かう。 工場の前に牛次郎を停め、エンジンからジェネレーターを外して見てもらうと、中のコイルが断線しているという。普通じゃ考えられない故障ばかり起きるなあ。簡単なハンダ付けで直るらしいので、早速やってもらうことにする。直るまで約1時間、牛次郎の中で待っていたが、周辺はマリファナの臭いがしみついたオヤジや、ケンカして血を頭から流している若者などが徘徊していて、やはりガラが悪い。直ったジャネレーターを取りつけると牛次郎は元気良く復活したので、すぐにバランキージャを出発する。 出発して約100キロ行ったサンタ・マルタでウメさんに運転を交代してもらい、国境を目指す。コロンビア〜ベネズエラの主な国境は二つあるが、我々が通るのは北の海沿いの方。南のククタを経由するルートはゲリラの支配地域を通るし、一般犯罪の面でも危険らしい。しかし、北のルートでも一大マリファナ産地として知られ、ゲリラのテリトリーとなっている山々の近くを通る。 ちょうどその山間の道を通っているとき、 牛次郎のエンジンが突然止まった。車内に漂う重い空気。今度は何だろうか・・・。 セルは回るし、プラグから火花も散るので、電気系ではないらしい。とすると、燃料系か?ガソリンはさっきスタンドで5ガロン(約20ルットル)入れたばかりだし・・・と思いながらもタンクに棒を突っ込み、残量を調べると(牛次郎には燃料計などというものは無い)、ありゃ、ガソリンが無い。どう考えても、さっきのガソリンスタンドでだまされた。5ガロンがこんなに早く無くなるわけはないのだ。きっとメーターでもいじっているのだろう。 予備のポリタンクから給油し、セルを回すが、エンジンはまだかからない。見ると、キャブレーターがガソリンを吸っていない。一回完全にガス欠になり、ポンプが空気を吸ったからだろうか。仕方なくキャブレーターから燃料ホースを抜き、ガソリンを口で吸う。そういえば、エクアドルの修理工もこうやっていたっけ。勢いあまってガソリンを危うく飲むところだったが、無事ガソリンはホースから出てくるまでに至った。そこでホースを元に戻し、セルを回すと、エンジンは元気良く復活! 一時はまた深刻なトラブルかと思ったが、簡単に直って本当に良かった。こんな山の中(しかも通称マリファナ山脈)でもう一泊野宿、というのだけはイヤだった。 その後は快調に、国境まで100キロ残したリオアチャの街まで走る。道沿いにあったホテルが手頃だったのでチャックインする。これで、明日の午前中にはベネズエラ入りだ。コロンビアも以外と短かったなあ。2週間弱か。 |
出費 2300P ジュース代 |
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