愛車DR800S

 私の愛車は、世界最大の単気筒エンジンを誇るスズキDR800Sです。98年モデルを97年暮れに購入、出発時点での走行距離はわずか4000キロでした。
 単気筒ならではのトルクフルな加速が魅力のマッチョなバイクですが、小柄な私にはかなり手強いマシンです。それでもこのマシンを選んだ理由は、空冷(DRは油冷でもありますが)、単気筒でチューブタイヤ、そして二人乗りに耐えうる長さのシート、という条件に当てはまったからです。(今ではそれに1人で乗るわけですが)
 かなり珍しいバイクで、同じバイクを路上で見たことは都内で一度だけです。購入するときも実車を見ないで注文しましたが、間違っていなかったと思います。

<スペック>
全長
2230mm
全幅
865mm
シート高
890mm
乾燥重量
194kg
排気量
779cc
最高出力
54ps
最高速度
170km/h
巡航速度
90〜120km/h
燃費
16〜23/L
燃料タンク容量
24l


 マシンはほとんどノーマルですが、若干の改造を加えています。
 まず、純正のプラスチック製アンダーガードでは強度不足ですので、練馬のキララコーポレーションで工具入れを兼ねたオリジナルのアンダーガードを作ってもらいました(左)。4ミリ厚のアルミ板を使用して強度は抜群、容量も2リットルのペットボトルがすっぽり入る大きさで、必要な工具すべてとスペアのドライブチェーンが収まります。写真で見るといかにも前輪と干渉しそうですが、これが絶妙なサイズと角度で作られていて、ギリギリ当たりません。フタには南京錠が2つかけられるようになっていますので、防犯対策も十分です。(まるごと持っていかれたら身もふたも無いですが)

 「二人乗り」というと、よく「荷物はどこに積むの?」と聞かれます。タンデムツアラーにとって強い味方はバニアケースという樹脂製のトランクです。これを後輪の左右に取り付けます。二人乗りも問題なく、雨でも中が濡れません。また、鍵がかかるので海外ツーリングにおすすめです。容量は左右で計84リットル。ちょっとしたスーツケース位の大きさはあります。
 バニアケースというとクラウザー社やGivi社が有名ですが、私はドイツのヘプコ&ベッカー社製を選びました。理由は、取付用のステーが鉄製の強固なパイプで出来ていること(右)。転倒などでケースそのものが破損しても、このステーさえ残っていればバッグでも何でもくくりつけられます。ケースを買わなくても、サイドキャリア代わりとしてこのステーはおすすめです。


 バニアケースを取り付けると、このようになります(左)。
 欠点は高価なことと(セットで9万円位)、取り付けた時の車幅が120cmにもなること。すり抜けはちょっと無理です。あまり日本国内向けではないかもしれません。もう一回り小さいケースもありますので、それならもう少しスリムになると思います。
 その他の改造点は、下が砂や土でもめり込まないようにサイドスタンドの接地面積を大きくしたことと、ガソリンフィルターを大型のものに、バックミラーを可倒式のものに、タイヤのチューブを肉厚のものに変えたことぐらいです。