旅の日記

スペイン・バルセロナ編その2(2001年7月1〜3日)

2001年7月1日(日) 月夜のサグラダ・ファミリア(Sagrada Familia under moonlight)

 今日は日中、キャンプ場で過ごした。
 たまった日記やメールを書かねばならなかったのだが、予想以上に時間がかかり、のんびりするつもりだったのが叶わなかった。特に打たねばならないメールがたくさんあって、長文で十数通・・・中には、これから行く予定の国の人へのメールもある。
  私のHPは日本語なのだが、なぜかヨーロッパでも見ている人がいて、「私の国に来たら遊びにおいで」というメールがたまに来る。私と同じバイクに乗っている人たちなので、きっと「DR800S」で検索して私のHPが見つかったのだろう。

 メール打ちの合間にキャンプ場のプールで泳ぐ。大小4つのプールにジャグジーまであり、キャンプ場のおまけというよりは、それだけで十分に商売ができる規模だ。実際、利用客の半分くらいはバルセロナからの日帰り客だ。

 夜になって、週末の夜のみライトアップされるというサグラダ・ファミリアにもう1回行ってみる。
 午後9時半ごろに到着するが、まだ暗い。「週末の夜」に日曜は含まれないのかと心配したが、午後10時になって明かりは灯った。まあ、それぐらいの時刻にならないと真っ暗にならないのだけど。
 ライトアップされるのは「生誕の門」だけで、思ったより淋しかった。もっと全体が煌煌と輝くかと思っていたのに。
 しかし、ちょうど塔のバックに月も出ていて、きれいな写真が撮れた。わざわざキャンプ場からこれだけのために市内に出たかいはあった。


本日の走行距離          43.6キロ(計46936.9キロ)

出費                     85P  電話  
計       85P(約60円
宿泊         Camping La Ballena Alegre
インターネット Camping La Ballena Alegre


2001年7月2日(月) もっとガウディ、そしてミロ(More Gaudi's arts)

 バルセロナ観光第2弾。
 まずは、朝に再度見に行こうと決めていたカサ・バトリョへ。東向きの正面の壁には色とりどりのガラス片が埋め込まれていて、それが朝日に輝いて大変美しい。そして出窓やベランダのデザインのまたクールなこと・・・。
 思うのだが、「エイリアン」をデザインしたあのH・R・ギーガーは、ガウディの影響を受けているのではないか?曲線のみで構成された生物的なラインは、ギーガーのデザイン画を彷彿とさせるではないか。

 やはり、ガウディの作品の中でこのカサ・バトリョが一番好きだな・・・。デザインもいいが、こじんまりとしていて生活とともにあるアートという気がする。サグラダ・ファミリアも素晴らしいが、やはり建物は使われてこそ価値があるのでは?
 決めた。将来家を建てるなら、ガウディに建ててもらおう。え?もう死んでるって?こういう時のために恐山のイタコはいるんじゃないの?ガウディの霊を呼び出してもらって、いっちょデザインをお願いしよう!
 だけど呼び出したとたん、サグラダ・ファミリアの心配をしそうだな。「今は西暦何年だ?工事はどこまで進んだ?」・・・。

 カサ・バトリョの後は、やはりガウディの作品であるグエル公園へ。ここはガウディが建築物やオブジェと自然の融合を目指したところで、園内のいたるところに彼らしさが出ている。
 しかし、ここの雰囲気はちょっとメルヘンチックすぎるというか、まるで「不思議の国のアリス」の世界だ。私はどちらかというと、ガウディの色使いよりも曲線の使い方が好きなので、やっぱりカサ・バトリョの方が好きだなあ・・・。
 公園は市内を見下ろす高台の上にあり、次に行くモンジュイックの丘がよく見えた。

 そのモンジュイックの丘とは92年のオリンピック村があったところで、スタジアムや記念館がある。そのほか遊園地や展望台もあって市民の憩いの場になっているが、私が目指したのはミロ美術館。ダリと並ぶ、スペインが生んだシュール・レアリストだ。

 館内にはミロの絵画やオブジェが整然と並んでいるが、正直言って、「ひゃー、すげー」としか言いようがない。だって、どう表現していいか分からないもん。巨大な白いキャンバスの真ん中に、一本黒い線が引いてあるだけの作品って・・・。俺がミロの弟子だったら、処分しかねないな。
  「アオヤマくん、あの作品、どこやった?」「え?師匠、あれ、作品だったんスか・・・?」
 館内に水の流れを使った噴水のようなオブジェがあり、それがたいへん気に入ったのだが、説明書きを呼んだらミロの友達の作品で、この美術館ができた記念に寄贈されたものらしい・・・。ミロの作品と言われたって、わからないよ。

 結局、半日観光のつもりがたっぷり1日を使ってしまった。実はメール上でちょっとした問題がおきており、それの返事などを書かねばならない。バイクの整備などもあるので、明日出発だった予定を1日延期しよう・・・。


本日の走行距離          67.2キロ(計47004.1キロ)

出費                    650P  ミロ美術館
   730P  食材など買物
   175P  ビール
   135P  電話 
計       1690P(約1130円
宿泊         Camping La Ballena Alegre
インターネット Camping La Ballena Alegre


2001年7月3日(火) やっとのんびり(A day off at the camping)

 昨日決めたとおり、出発を延期して今日は休憩日。
 日記を打ったりメールを打ったりしたほか、この先しばらくはプールで泳ぐ事もないだろうから、ゆっくりと水遊びをした。旅に出る前はカナヅチだったのに、最近は15mほど泳げるようになった。日本に帰るまでに、ちゃんと息継ぎのあるクロールで25mは泳げるようになりたい。

 また、スーパーでRaya RealのCDを買った。アンダルシア音楽の国民的グループで、コルドバのバールで初めて聴いて一発で好きになったのだ。CDがちょっと高いので迷っていたが、スペインを出ると買うのは難しいだろう。きばって買ってみたが、やっぱり超カッコいい。この旅に出てからハマった3番目のミュージシャンだ。(ちなみに最初はシャキーラ、その次はCCR)
 ただし、おまけで買ったジェームス・ブラウンの2枚組はいただけなかった。廉価版にありがちなライブ音源はしかたないと思うのだが、いつ録音したんじゃい?と思うぐらい音が古い。一番聴きたかった"I feel good"など、なんとモノラルだった・・・。日本に帰ったらレンタルで借りてこよう。


本日の走行距離          24.8キロ(計47028.9キロ)

出費                   3105P  ガソリン
   4210P  CD3枚
   190P  電話
計       7505P(約5000円
宿泊         Camping La Ballena Alegre
インターネット Camping La Ballena Alegre