2000年1月10日(月) オーデションを受ける(Attending an audition for a TV commercial)
今日は問題のオーデションの日。朝11時に集合だったが、アミーゴの中庭に行くと主だった人が全員いた。日本人じゃないリーさんまで参加するという。結局18名の大人数で地下鉄に乗って行く。 会場となるスタジオに行くと、5人ずつしか入れないという。残った人たちはスタジオの前で順番を待つ。それにしても、アミーゴの宿泊客は金髪ありヒゲありと、典型的な日本人のイメージからはほど遠い。これでいいんだろうか。 オーデションといっても写真を撮られるだけらしく、あとは衣装を用意するために服のサイズなどを聞かれるだけ。一人の所要時間は3、4分だ。Tさんという、元陸上部のガッシリとした人がかなり気に入られたらしい。すると、私のようなやせ型はイメージに合わないのだろうか。1時間ほど待って、ようやく我々の番が回ってきた。私はフリースを着ていたが、写真を撮るときに脱ぐように言われた。すると、「あら、この人はちょっとやせすぎね」みたいなことを言っていた。こりゃ期待薄だ。でも、女性は人数を集めるのに苦労しているみたいで、久美子は「着物を持っているか」などど具体的な質問をされていた。オーデションの結果は金曜日に発表、撮影は来週の日曜から水曜のいずれかの日だという。 夜はソナ・ロッサ(オフィス街)の韓国料理屋へ焼肉を食べに行った。少々高いが、みんなで行くというのでお供をする。キムチ、チジミ、肉がついたセットに餃子などを追加し、ビールを飲みながら食べた。これが、とてつもなくうまい。こんなに味で感動したのは、グアダラハラの中島さんの食堂で鰆を食べた時以来だ。 調子に乗ってバンバン食べ、3本目のビールを飲んでいると、頭が痛くなってきた。ヤバイ、偏頭痛だ。私は1年半〜2年おきに偏頭痛が起きるようになり、起きると2、3日に一回は頭痛が起こる期間が1週間からひどい時は1月も続く。頭痛は2、3時間で収まるが、起きている間は右目の奥がえぐられるようにひどく痛み、横になって脂汗をかきながらウンウンうなるのだ。正式名称は「群発性偏頭痛」。今まではストレスや環境の変化が原因だと思っていたが、こんなストレスとも無縁な所で起きるとは、正直ショックだ。今回もひどく痛み、フラフラになりながらタクシーでアミーゴに帰る。2時間ほど寝ると、ウソのように治った。この一回だけで治まれば良いが、また続くようだと旅に支障が出る。まあ、様子を見るしか仕方がない。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) 出費 6N$ 地下鉄代 9N$ 昼食(タコス) 10N$ 小銭入れ 4N$ バス代 240N$ 焼肉 5N$ タクシー 計 274N$ 宿泊 ペンションアミーゴ |
今日の予定は無し。安静に過ごすべし、とアミーゴでゆっくりする。午後からスーパーへ行ってデジカメのケースと夕食の買物をした。そして午後6時半ごろ、また頭が痛くなってきた。二日連続というのも私の中では珍しい。また2時間ほど部屋でウンウンうなると、ウソのように治った。 その後、麻雀の声がかかったので参加。最近は一回目の半荘がトップで、その後転落するというパターンが続いており、今日もそうだった。夜の10時ごろようやく休憩タイムとなってので買ってきた魚を焼いて食べる。メキシコの魚もなかなかうまい。夕食の後も麻雀は深夜まで続き、アミーゴの甘いワナにかかっている自分に気がついた。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) 出費 41.90N$ カメラケース 60.32N$ 夕食の買物(魚など) 計 102.22N$ 宿泊 ペンションアミーゴ |
今朝は久美子と別行動。久美子は先日のオーデションで脈ありと判断され、2次オーデションに呼ばれて出かけていった。私はボクサー修行でメキシコに来ているT君が同じジムに所属するバンタム級世界6位のマルケス(弟)とスパーリングをすると言うので、見に行った。マルケス(弟)は今年中には世界チャンピオンに挑戦するという。T君はまだアマチュアなので、彼とスパーリングできるというのは大変なことだ。ただ、当然レベルが違いすぎるので、マルケス(弟)は利き腕の右を使わないなどのハンデが必要になるが。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) |
今朝は7時に起きた。アミーゴの住人数名が中央市場へ魚の買い出しに行くというので、一緒に連れていってもらうためだ。久美子嬢がネギトロを食べたいと言うので、私の目的はとりあえずマグロ。爆睡している久美子を置いて、みんなで出かける。 中央市場までの道のりは遠く、地下鉄とペセロを乗り継いで1時間ほどかかった。着いた魚市場はおそらくメキシコで最大の規模だろう、東京・築地をしのぐ大きさだ。しかも、ここは純粋に魚だけの市場。近くには野菜専門の市場もあるという。 とりあえずは一通り並んでいる魚を見る。日本で売っているような魚も多いが、驚くのはその大きさ。直径15センチほどの大ウナギや、体長2メートルほどのサメが当たり前のように店頭に置いてある。誰が買うんじゃい。さらに驚くのはその安さ。マグロはキロ20ペソ(220円くらい)だし、肉厚の太刀魚はキロ9ペソ、キロ単価が最も高い高級エビでもキロ150ペソほど。メキシコって魚天国なのね。 アミーゴの夕食もマグロのにぎりにするというので、みんなで4キロほどのマグロを3尾買う。近くのさばき屋でさばいてもらい、メキシコ人なら捨てそうなカマや骨の部分もちゃんともらう。不器用なさばき屋なので、骨には「中落ち」がたっぷりと付いている。これはネギトロに使えそうだ。そのほかに買ったのはハマグリ(キロ15ペソ)と太刀魚(1尾9.5ペソ)。これでしばらくは魚には困らないはずだ。 買い物が終わった後は、みんなで市場の食堂街へ。新鮮な魚介類を使った料理がウリだ。一軒のレストランに入り、エビとカニのカクテルを食べる。そして、いよいよ生カキの登場。いわゆる「岩カキ」よりは小ぶりだが、一皿9コで25ペソ!!みんなで3皿をたいらげる。しかし、太陽眩しい表のパラソルの下で潮の香り(魚の香り)を嗅ぎながら魚介類なんぞを食べていると、まるで海の近くにいるよう。標高2200メートルの盆地なのに、今にもサザンが流れてきそうな雰囲気だ。 アミーゴへ戻り、今度はネギトロとマグロの漬け丼をつくるために必要なワサビとみりんを買いに日本スーパー「みかさ」へ行くが、そこで偏頭痛の予兆がしてきた。急いで帰り、部屋で頭痛と格闘する。 頭痛が治まった頃には、すでに夕食の時間となっていた。プロレスラー志望の元寿司職人、J君が握ったマグロ寿司をみんなで食べる。今一つ脂がのっていないが、それでも十分うまかった。夜食にはハマグリを網で焼いて食べる。焼いている時にハマグリが吹く汁をていねいにすくい、食べるときに殻に戻して食べる。これが、絶品。正直いって、生カキやマグロの握りより感動した。昔、城ヶ島でサザエのつぼ焼きを食べたのを思い出した。ああ、磯のかほり。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) 出費 3N$ 電車 8.5N$ バス 15N$ ハマグリ 9N$ 太刀魚 50N$ 昼食(カクテル、生カキ) 34N$ 夕食(マグロ寿司) 計 119.5N$ 宿泊 ペンションアミーゴ |
今日は午前中に洗濯屋に行き、午後は麻雀という有意義なスケジュールをこなした。夕方からネギトロ丼と漬け丼の仕込みに入る。7人で4キロのマグロ1尾を食べるのだから、相当な量だ。漬け丼用には惜しみも無く厚めに切ったマグロを醤油とみりんのタレに漬け、ネギトロ用には中落ちを包丁でたたく。 そして午後8時、夕食開始。圧力がまで炊いたホカホカのご飯に漬けのマグロとネギトロをのせて食べる。苦労して仕込んだ分、美味い。漬けでまず一杯、ネギトロでもう一杯ご飯を食べる。さすがの久美子嬢もご満悦の様子だ。これでカミさん孝行ができた。 食べ終わったころ、頭が痛くなってきた。また2時間ほどで治ったが、これはほんの序章であったと後で分かるのだ。頭痛で疲れた体に生モノがどう作用するか、乞うご期待。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) 出費 18N$ 洗濯代 117N$ テキーラ、ネギなど買物 計 135N$ 宿泊 ペンションアミーゴ |
来た来た、来ました。ハラに来ました。15日の朝、便意で目が覚め、トイレへ駆け込むと水のような下痢。熱を測ると38度もある。こりゃ重症、マグロの影響でしょうか。寝て直そうとするが、恥ずかしい話、下痢をこらえることができない。寝ていると、水のようなのが自然に漏れてしまうのだ。何が悲しくて28にもなってウンコもらさなきゃあかんのだ。おかげでパンツとスウェットをダメにする。あ、アミーゴの管理人さん、誓ってシーツにはついていません。15日はほとんど何も食べられずにダウン。夜はまた頭痛でダブルパンチ。ここ6日間で5回目の頭痛だ。もう死にそう。 16日の朝には熱は下がったが、一応アミーゴの管理人Rさんに緊急病院に連れていってもらう。丁寧な先生で、ハラの薬とともに偏頭痛の薬も処方してくれた。効き目が強烈だというそのハラの薬を飲むと、下痢は止まった。あとは殺菌用の薬を5日間飲むべし、とのこと。偏頭痛の薬の効き目も強烈だといいが、16日には頭痛は起きなかった。これで頭痛が治まってくれれば出発できるのに。 え?オーデションの結果?それが、金曜に出るはずなのにまだ連絡無し。アミーゴの皆が知りたがっています。いかにもメキシコ流だなあ。 本日の走行距離 0キロ(計16290キロ) 出費 250N$ 診察料 167N$ 薬代 115N$ 新しいパンツ、スウェット 計 532N$ 宿泊 ペンションアミーゴ 久美子の「言わせて!」 「あっ」というカズの悲痛な叫び声で目が覚めた。どうやらお腹をこわしたらしい。うんちもれまくり。でも、申し訳ないけれど、わたしゃー旦那のパンツはあらえんかった。それは許されるでしょう?腹痛は夜まで続き、とても辛そうだったので、私は部屋へ帰ると邪魔かなーと思い、本部屋で朝まで酒を飲んでいた。 16日は第二回、S君のルチャ・リブレの試合を見に行って来た。会場はかなりやばいところにあって、途中に棺桶屋があったり、やなかんじな道を通って行かなければならない。ふだん一緒に飲んでいる人がリングの上に立ち、闘っている姿を見られるなんてとっても貴重。やっぱり男は仕事しているときがいちばんかっこいー。それにひきかえ、サラリーマンはつらいね。試合はまたもや乱れに乱れての大乱闘。体だいじょうぶかな。これからも怪我しないようがんばってね。 |
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